コラム

2009/10/30

今こそ心機一転の時期(茨城・HN)


▼民主党政権による大型公共事業が見直しを迫られている。茨城県内に関連する霞ヶ浦導水事業も例外ではない。そんな中、交付金事業への投資は大きなウエートを占めている。茨城県の10月補正予算案では、カシマサッカースタジアムに太陽光発電の設備を取り入れる事業や、ドクターヘリ発着の整備、耐震改修などが盛り込まれた

▼これらの事業は、推進されるべき公共事業として、むしろ世論の追い風を受けている。従来型の公共事業ではなく、国民が本当に必要な整備は何なのかを考えたなかで、進められている事業だ。こういった部分に目を向けなければならないのは必須だろう

▼しかし、筆者の仕事も他人ごとではないのだ。建設業界とは一蓮托生。何も癒着しているという意味ではないが、われらも建設関連の専門紙として報道している以上、業界の環境が苦しくなればなるほど、同じような道を余儀される

▼しかし、霞ヶ浦導水事業の中止を受け止める中で、代替案を提示した団体がある。NPO法人アサザ基金。その代表理事、飯島氏はこう語る。「はっきり言って導水事業は大手主導で、地域にお金が落ちていない。地域に根ざした業者が、きめ細かな事業を展開していくべき。そういう着眼で、私達は市民型の公共事業を推進している」。いままでが不自然だった…。そう言う考え方だ

▼政権交代は、選挙を通じ国民が望んだ選択肢だ。各産業、特に建設業界は発想の転換を図る良い機会なのかもしれない。われわれ建設専門紙も是々非々、正しく理解し、心機一転を図る時期にきている。今こそ、大胆に生きる道を模索すべき時なのかも。(茨城・HN)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら