コラム

2009/12/11

自転車は地球を救う(茨城・KK)


▼現在、デンマークの首都コペンハーゲンで開催中のCOP15(第15回締約国会議)。各国の環境に関わる省庁の大臣が集まり、京都議定書に定めのない2013年以降の地球温暖化対策を決定し、各国の同意を求めることが目的

▼自転車の売れ行きが好調だ。(社)自転車協会によると、昨年の国内出荷台数は1998年以来、10年ぶりにプラスに転じたという。背景には先行き不透明な経済情勢による節約・倹約志向、メタボリックシンドローム対策など健康ブームがある。さらに環境問題から、自転車人気はさらに高まりそうだ

▼自転車は地球上で最もエネルギー効率の良い乗り物だ。1?移動するのに必要なエネルギーは、1・5tの中型自動車で1200キロカロリー。体重60?の人が1?歩くと45キロカロリー消費する。その60?の人が自転車に乗って1?進むとわずか10・5キロカロリーですむ。エネルギーを使わなければ、それだけ二酸化炭素の排出も少なくなる

▼いいことづくめのようだが問題もある。意外なほど事故が多いことだ。2008年の交通事故の死亡者は5155人。うち自動車に乗っていて亡くなった人1700人強。対する自転車は717人。自転車運転時の負傷者16万人は事故全体の17%。これは看過することのできない高率だ

▼マナーの悪さと法令の認識不足が大きな原因だが、根本からの解決策はやはり自転車専用道路の整備だろう。世界一の自転車先進国オランダでは道路全体の10%に近い1万5000?。日本は2500?でわずか0・2%。地球環境保護からも、自転車レーン・専用道路の整備が求められる。 (茨城・KK)

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