コラム

2010/01/07

社会変化に順応へ(埼玉・YW)


▼政権交代後、国、国会さらに役所のルールが根回しから偶発性に変わり、とりわけ官庁は政務3役に了解後稟議回しに入るため時間がかかり戸惑っているようすだ

▼何か時代の針が大きく変わろうとする時、これまでのルールが体に染み込んだ場合、戸惑うことは多い。しかし日本の場合、この程度で戸惑っている場合ではない。世間で言われるように、アメリカは政権交代で郵便局長まで交代するほど組織が変わったもの。日本はトップの政党とその姿勢が変化するだけであり、まだ恵まれている

▼我が国は島国であり、歴史上の一時期を除き侵略されたことがなく、言葉、風習、文化なども抑圧された経験がない。そのため均一化・平等化されたムラ社会が心のよりどころである。ところが、陸続きのヨーロッパは違う。国境の地域は戦争という時の権力者の抑圧によって、文化・風習・言葉でさえ失われる。他国の言葉を使い、他国の教育を押し付けられる

▼同じ国であってもスペインは、バルセロナを中心としたカタルーニャ州のカタロニア語をつい30数年前まで禁止されていた。案内看板を見ると、カタロニア語、スペイン語、英語の順番だ。ベルギーは現地のフラマン語、オランダ語、フランス語が案内板で書かれ、その周辺の人々は全語を巧みに操る

▼つまり時の権力に惑わされ、自らの文化・言語を抑圧されながらも変化に順応し、自らの文化とアイデンティティー、誇りを持ち生き続けた。島国の温暖なハウス栽培に囲まれた我々は、変化に順応しづらい国民かもしれない。時代の流れは速い。2年であらゆる制度は変化する。順応性が求められる。(埼玉・YW)

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