コラム

2010/01/28

国に求めりより自ら(埼玉・YW)


▼政権交代し巷では「何を求めますか、どうして欲しいですか」といったインタビューが乱れ飛ぶ。インタビューをする方もする方だが、答える側も「これしてほしい、あれしてほしい」などと平気で口にすることに違和感を覚える

▼また、新聞報道もアンケートで「国民はこれこれを望んでいる」と大々的に報じるが恥ずかしくないのかと思う。筆者はケネディの歴史に残る演説の共感者として少なくとも国や組織に要求はしない。要求よりも自分は何ができるのか、突き詰めて答えが出せない限り要求はすべきではないと考える

▼ケネディの演説とは、「国民よ、国にお願いする前に、自分は国のために何ができるかを考えてください」といった演説を就任式で発言し伝説となった。だからこそ、アメリカ人は平気で要求だけは決してしないのが美徳であり、正しいアメリカの国民性として評されている

▼近年の要求だけを繰り返す報道に非常に違和感を覚えている。テレビと新聞は「ではあなたは人や社会のために何ができますか」という質問は1回も聞いたことがない。恐らく多くの人が同感ではないだろうか。これが日本のマスコミレベルであり、民主主義の認知度ではないかと国民性の限界を痛感している

▼ご承知の通りフランスの3色の旗は、自由・平等・友愛を意味する。日本は自由と平等はあるが友愛は存在しない。だからこそ要求はすれど、人のために社会のためにという行動と、思いやりが全般的に欠けていると言われる。筆者も必死に考えた。マスコミに携わる一員として、せめて取材を通して読者に貢献しようと。(埼玉・YW)

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