コラム

2010/02/05

誰でもミスはする((茨城・KM)


▼「運転の上手・下手にDNAが関係している」との研究結果を米カリフォルニア大学アーバイン校の研究チームが発表した。研究をまとめたスティーブン・クレーマー博士によると、ある特定の遺伝子変異が見られる人は、そうでない人に比べて、運転テストで20%以上も成績が悪いことが分かったという

▼日本における昨年の交通事故死者数(全国)は、57年ぶりに5000人を下回った。交通事故件数も減っており、昨年は前年比2万9987件減の73万6160件。負傷者も前年比3万6630人減の90万8874万人と、いずれも5年連続で減少を続けている

▼警視庁は減少要因として、シートベルト着用者率の向上、事故直前の車両速度の低下、悪質・危険性の高い違反に起因する事故の減少―などを挙げている。後部座席のシートベルト義務化も一役買っているようだ

▼茨城労働局は昨年12月に、建設現場の一斉立ち入り検査を実施。その結果、県内134の建設工事現場のうち、55カ所(41%)で何らかの労働安全衛生法違反が見つかった。違反の内訳としては「足場に手すりがない」など、墜落防止措置に関するものが37%、適正な資格者の配置関係が12%だった

▼クレーマー博士は「遺伝子異変が見られる人は最初からミスすることが多い」と指摘しているが、遺伝子変異が無くても人はミスをする。シートベルト着用率が死亡者数減少に一役買っているように、備えていればミスをしても最悪の事態は防げる可能性がおおいに高い。ミスをした後の危険をいかに回避するか。すべからく、それは事前の備えにかかっている。(茨城・KM)

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