2010/02/08
技術力か水平思考か(新潟・SS)
▼任天堂wiiのゲームソフト「NEWスーパーマリオブラザーズwii」で遊んだ。普段ゲームをしない家族がCMを観て、遊びたいというリクエストだった
▼ゲーム市場調査などを行う?エンターブレインがまとめた2009年時点での国内ゲームハードの売上総数は任天堂のwiiが約950万個でソニーのPS3は450万個と約倍の差をつけており、携帯ゲーム機でも、任天堂のDSがソニーのPSPの約2倍の差をつけている
▼ゲーム機はますます高性能化して、処理速度高速化などゲーム機の域を越している。アメリカ空軍がPS3の高い演算能力を利用して2500台のPS3で各ミサイルの弾道計算などを行うスーパーコンピュータ開発を行うという。事業仕分けで話題となったスーパーコンピュータの開発予算が268億円だったことを考えると、約3万円×2500台=7500万円なのでPS3は破格のスパコンといえる
▼任天堂で開発に長く携わった人で、ゲームボーイなど、数々のヒット商品を生み出した故・横井軍平氏が「枯れた技術の水平思考」という名言を残している。より高性能に、というだけが能じゃない。誰もが知っている、当たり前の技術を誰も思いつかなかった用途に使う。そういう横井氏の教えが、wiiやDSのヒットにつながっているのだろう
▼2009年単年ではソニーも売上は迫ってきたが、現時点では面白いものを作ることに関しては任天堂が一枚上手のように思える。技術力のソニーが盛り返すのか、水平思考の任天堂が思いもよらぬゲームを生み出すのか、実に楽しみである。(新潟・SS)