コラム

2010/03/24

絶対に勝つという意志(群馬・HM)


▼「『絶対に勝つ!』という強い意志に欠けている」。テレビを通して甲高いF1マシンのエンジン音が今年も聞こえてきた。一時は社会現象になるほど人気が沸騰したF1だが今や人気は下降線。その原因は日本人ドライバーが勝てないからだと考えている

▼ではなぜ勝てないのだろうか。ある雑誌で海外のモータースポーツ関係者にその理由を問うたところ返ってきたのが前述の言葉。過去に9度のチームタイトルを獲得している名門ウィリアムズチームのパトリック・ヘッド。厳しいが実に的を射ている

▼これはF1だけに限らず、個人でもまた企業でも同じだろう。「絶対にやり遂げる」という強い意志がなければ、何かを成すことはできない。そして強い意志を持っていたとしても必ず実現するとは限らない。何事でも成し遂げるとはそれほど難しいということだろう

▼ボクシング世界チャンピオンの西岡利晃。3度の防衛をすべてKOで飾っている日本を代表するチャンピオンだが、彼は5度目の挑戦でようやく戴冠した遅咲きのボクサーだ。初挑戦から実に8年かかっている。チャンピオンになる前、「絶対に世界チャンピオンになるんです。ならなければ駄目なんです」と言っていた姿が印象深い。強い意志で道を拓いたのだ

▼ホンダ、トヨタと日本のF1チームが撤退する中、今年ザウバーチームから出走する日本人ドライバー・小林可夢偉。昨年スポット参戦で存在感を見せて自力でつかんだシートだ。23歳とまだ若く、チームも決して弱くはない。偉大な夢を可能にするという、その名前通りの活躍を期待してやまない。(群馬・HM)

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