コラム

2010/04/05

職場と個人の価値観(新潟・SS)


▼建設業のイメージといえばキツイ・汚い・危険の3Kが思い浮かぶ。アクサ生命保険が発表した働く独身女性が結婚相手とする男性の条件上位も価値観の合致・金銭感覚の一致・雇用形態の安定―の3Kだった

▼バブル期の3Kは高収入・高学歴・高身長なのに対し不景気な時代を反映してか回答は現実的。雇用形態の安定は誰しも願うところだが、金銭感覚や価値観の一致を求めるのは、それだけ価値観が多様化しているということだろう。価値観が違いすぎれば長くお付き合いは出来ませんということか

▼価値観が違いすぎれば長くお付き合い出来ないということは、職場にも当てはまる。「金銭感覚」においては、高収入であれば良いという考えだけではなく、給料は少なくてもいいから休日を多くとか。会社の持つ価値観(社風)と働く人の価値観が同じ方向を向いている職場で働くことを望む人が増えているようにも思う

▼同じ職種であっても「失敗を恐れず何事も挑戦」という社風の職場もあれば「リスクを嫌い堅実に実績を上げること」をよしとする職場もある。どれも間違いではないのだが、実際には、企業によって価値観は異なる。近年の建設業の離職率の高さは賃金・労働環境を含め、働く者との価値観が違う方向を向いているのかもしれない

▼価値観の多様化とともに語られることの多いゆとり教育、その第一世代が今春の新入社員に多く含まれている。以前よりも様々な価値観を持った若者が増えてくると考えられ、受け入れる側も「価値観」を押し付ける前に、個人の価値観や考え方を受け入れるスキルが必要になってくるのでは。(新潟・SS)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら