コラム

2010/04/28

参院選前の流れと渦(群馬・AN)


▼鳩山内閣の支持率が急落している。今週に入り各調査機関の発表による遂に30%を割り、28%台にまで落ち込んだ。米軍普天間飛行場移設問題など、首相としてのリーダーシップが問われている中、今夏の参院選が迫っている

▼内閣の発足当時は、どの顔ぶれも皆高い支持率から始まるもの。鳩山内閣も70%台と高い支持を受け、マニフェストの実現に向け諸政策を進めていたが、作今は米軍普天間飛行場移設問題で頭を悩ます。米軍普天間飛行場のヘリ部隊移転先として検討されている鹿児島県徳之島では大規模な反対集会が繰り広げられ、18日には島民の6割近くが集まった

▼民主党に中止と位置付けられた八ッ場ダムの地元・群馬県長野原町では町長選が行われ、現職の高山欣也町長が無投票再選を果たした。高山町長はダム建設推進の立場。対抗馬が出ないということから考えれば、地元の総意はダムの必要性を感じているといっても過言ではない

▼自民党内部ではゴタゴタが続いている。渡辺喜美衆院議員による『みんなの党』の立ち上げに始まり、鳩山邦夫衆院議員の離党、今月には平沼赳夫衆院議員や与謝野馨衆院議員、石原慎太郎東京都知事といった大物による『たちあがれ日本』が結党し、続けて舛添要一参院議員らが『新党改革』を旗揚げした

▼7月の参院選を前に、各党とも動きが活発化している。悪政の流れを変えるのは、国会議員の仕事である。しかし、国会議員はあくまで有権者によって選出された代表者。八ッ場ダムもそうだが、地元を無視した流れを作り出すとしたら、それは流れではなく、政権を得るための渦に他ならない。(群馬・AN)

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