コラム

2010/05/07

コミケ成功が示したもの(茨城・KM)


▼水戸の市街地に活気が戻った!JR水戸駅から中心市街地へ続く国道50号は人が溢れ、国道349号との交差点部分では、警備員が歩行者を誘導。人が多いため歩行速度は自然と遅くなり、沿道商店の商品を手に取る。これは「コみケッとスペシャル5in水戸」が開催された3月下旬の水戸市の様子

▼このイベントは、夏と冬に東京ビックサイトで開かれているコミケ(同人誌即売会)の特別版として、町おこしをテーマに開催されたもの。伊勢甚泉町北ビル(旧京成百貨店)での同人誌即売会を中心に、コスプレイベントやシンポジウムなどが行われた

▼地元企業もこのイベントに合わせ「萌え商品」を開発。メイドをパッケージにした「納豆カレー」や、若いころのイケメン水戸黄門をラベルにした芋焼酎「若き日の黄門さま」などさまざまな商品を用意。また関連イベントとして、ライブハウスでのアニソンライブや、ひたちなか海浜鉄道、鹿島臨海鉄道における「メイドトレイン」運行など、まちが一体となってイベントを盛り上げた

▼その甲斐あって、2日間で全国から3万3000人が訪れる大盛況。冒頭に紹介したような状態となり、まちに活気が溢れた。あれほど人が歩いている水戸の市街地を見たのはいつ以来か

▼あれから1カ月余、まちはいつもの姿に戻った。これからは独自の「人を呼ぶ」施策が求められる。時代的にハード事業からまちを活性化するのは難しい。空きビルを活用したコミケの成功が、活性化への一つの道を示してくれたような気がする。今回の成功を成功だけで終わらせてはいけないのでは。(茨城・KM)

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