コラム

2010/05/11

花粉が教えてくれること(茨城・KS)


▼今や国民の5人に1人が発症しているといわれる現代病の代表格「花粉症」。筆者も患者の一人。毎年2月ごろから鼻センサーが感知し、あっという間に呼吸困難に。さらに一度目を擦ったが最後、とめどなく痒みが襲う。喉も荒れ、果ては杉を見ただけで身体が痒くなる

▼花粉症は「IgE抗体」という言わばガードマンが、花粉を外敵とみなして攻撃を開始するが、そのとき周囲の細胞から発生されるヒスタミンなどの化学物質によってくしゃみ、鼻水、痒みが発症するもの。外敵から守るという人間の素晴らしい身体の仕組みが、この災いを引き起こしているのだから皮肉である

▼ではなぜ花粉症になるかについては、さまざまな観点から諸説がある。栄養学では食の欧米化によるとしている。肉料理、卵料理、パン類など高タンパクのものより、アレルギーを抑制する魚類や気道をきれいにする玉ねぎ、ニンニクがよいとされる。話題のファーストフード旋風に喜んで身を投じているヒトには耳が痛い

▼また性格病理学の見地からすると、不思議なことに花粉症の患者には「完璧主義者」の人が多いという。完全に出来ないのが当たり前、自分を責めずリラックスしながら、良い加減で暮らすようにするのがいいとか。?病は気から?とはよくいったものである

▼さらにタレントの所ジョージさんはとある番組で、消毒と題して何でも除菌し、本来は身体にとって大切な菌なども殺してしまっているからでは―と話していたが、なるほどと膝を打った。花粉症は?食や生活習慣、心の持ち方を改めよ?という教えなのかもしれない。(茨城・KS)

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