コラム

2010/06/09

残したい匠の技(群馬・HM)


▼我が家のインターネット環境を光通信に変えた。するとさっそく営業の電話がかかってきて「せっかくだから光テレビにしませんか」と言う。無料お試し期間があるというので頼んでみた

▼数日後チューナーが届いた。「つなげ方は簡単ですよ」と言っていたが、開けてみるとよく分からない。週末にでもゆっくりやろうとそれっきりになっている。それにしてもすごい時代になった。光通信、光テレビなどパソコンが出てきた頃には想像もできなかった

▼コンピューターの進化のスピードはものすごい。それに伴って、パソコン、デジタルカメラ、携帯電話、テレビなどなど、身の回りのものは信じられないスピードで性能を高めている。そして映像。最近の3D映画の映像には度肝を抜かれる。10年前、15年前には想像もできなかった世界が目の前を飛んでいく

▼その一方で、失われていく技術力もある。いわゆる「匠の技」。職人技がコンピューターに反比例するかのように姿を消していく。ある友人は、「それが自然の流れ。今の時代に不要になったからなくなる。自然淘汰みたいなもの」とバッサリ。しかし、一度失われた技はもう戻らない。なんとなく焦りにも似た感情が筆者の中にはある

▼最新のデッキ、最新のテレビで過去の名作を観る。チャーリー・チャップリンの「街の灯」。筆者のとても好きな映画だ。大きな画面で、鮮明な映像で観たそれは、過去に観たビデオテープの映像と比べものにならない美しさで胸に迫ってきた。素晴らしかった。最新技術と匠の技が融合した瞬間。失われてもいい技術など決してない。改めてそう感じた。(群馬・HM)

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