コラム

2010/06/10

ラジオで故郷に帰る(埼玉・SW)


▼3月15日からパソコンでラジオ番組が聴けるようになり好評だ。いわゆる「ラジコ」のサービスである。関東圏では、東京・埼玉・千葉・神奈川の1都3県で利用でき、AM・FM在京民放7局の番組を聴くことができる。雑音源増加などにより受信環境が悪化しており、難聴取解消が目的のひとつ

▼これまで、音楽著作権などの課題を抱えていたが、ハードルをクリアしCMを含めて配信されている。ただ、このラジコ、試験運用の段階とはいえ聴けるエリアと放送局が限定されている。関東圏では聴けない、地方局の放送を聴いてみたいと思ったことは一度や二度ではないが、遠距離受信は難しい

▼現在、インターネット上で配信しているポッドキャストなどで一部は聴くことができるものの、すべての放送が聴けるわけではない。地方局の番組でおもしろいと言われていても、なかなか聴くことができないのが現状だ。テレビでは当たり前となっている全国ネットはラジオではあまり進んでいない

▼例えば、MBSラジオの人気番組「ありがとう浜村淳です」は関東では当日のダイジェスト版のみ。また、TBSラジオの人気番組「土曜ワイドラジオTOKYO永六輔その新世界」を聴きたいリスナーがはるばる上京することもあるという。ラジオは熱烈なファンが多い

▼ラジコ試験配信は8月末に終了する。試験配信後には実用化を目指している。その際には、全国津々浦々の放送が分け隔てなくクリアに聴けるようになってほしい。特に関東圏は地方出身者も多く、地元の番組や馴染みのパーソナリティーの声を聴きたいという需要も高いと思うのだが。(埼玉・SW)

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