コラム

2010/06/29

w杯南アに思いをはせる(茨城・HS)


▼はるか遠くアフリカ大陸の南端に位置する南アフリカ共和国。日本からは直線距離で1万3500km離れていて、飛行機で移動しても20時間ほどかかる。地球一周分の距離は約4万?だから、行って帰ってくると地球を半周以上したことになる…、と数字遊びをしてみても、どうにもピンとこない。要はそれほど遠く、筆者にとってあまり縁のない国ということだ

▼なので、サッカーW杯開催国でもなければ、ここまで関心を持つことはなかっただろう。開催が決定してからは、さまざまなメディアが南アの情報を取り上げるようになった。おかげで世界遺産が8件もあることがわかった

▼反面、世界一と呼ばれる治安の悪さの実情も知ることができた。特にひどいのはヨハネスブルグ。統計によると、同市の殺人事件発生件数は一日50件以上。昼間でも一人で外を歩けないだとか、信号が赤でも車を停止する方が危険だとか、日本の常識はことごとく通用しないようだ

▼これではW杯の醍醐味でもある人の交流が生み出されない。旧中津江村では、カメルーン代表が来た時に名付けた「カメルーン坂」が今でも残っている。地元の人も、日本代表のエースは知らなくても当時のカメルーン選手はおぼえているという。それとも、8年前のこの成功例はただの偶然だったのか

▼どんなに遠い国でも近くに感じさせてくれるのがW杯の良いところ。4年後はブラジルでの開催が決定しているが、こちらもはるか遠くの国だ。開催が近づくにつれ、またいろいろ調べることになるだろう。早速、直線距離から調べてみようと思うが、さすがにそれは気が早すぎるか。(茨城・HS)

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