コラム

2010/07/01

安全対策も良し悪し(埼玉・YW)


▼過日、久しぶりに開かずの踏切というものを体験した。呆れて笑うしかないレベルの話であるが

▼拙宅は踏切を渡ると1分少々で着く。しかしその夜は、踏切で50分近く待たされた。途中であきらめて列から離れる人もいたが、私は自転車のご婦人と「1回上に上げて欲しいわね、壊れているのかしら」と世間話をしながら後ろを見ると15人ほど並んでいる。久しぶりの開かずの踏切体験だ

▼年のころ40代の男性が、センサーで反応し、かなり近づいている段階で扉が閉まり、手動じゃないので勝手に上げ下げできない―とシステムを詳細に教えてくれる。そういえば、数年前に足立区竹の塚の駅を出てすぐの踏切で大きな事故があったことを思い出した。そうした経緯もあり、自動センサーで安全対策を施しているということではあるが、家の前で50分近く足止めは尋常ではない

▼安全対策は何よりも優先される。何も鉄道だけではない。自転車と歩行者、自動車が一緒の道路もあり、貧しい道路事情が横たわる。ドイツのミュンヘンにおいては自転車専用道路に黄色い区画線が引かれ、うっかりそこを観光客が歩こうものなら「チャリンチャリン」と鳴らされ注意される。現に筆者は何度か鳴らされている。つまり誰でも安心して歩けるように自転車専用道路が設けられている

▼こんにち社会資本のあり方、民主党的表現を使うならば、正しい税金の使い方、正しい公共事業費の配分というのが強く求められ、配分には透明性が当然である。正しい公共事業とは何か、地域の人々が暮らしていくのに必要とされ、かつ安心・安全が確保される事業ではないのか。(埼玉・YW)

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