夢の実現に信念をもって（新潟・ＴＨ）

▼先日、久しぶりに従妹と会う機会があった。今年から新社会人になったこともあり、以前会ったときよりも顔付きが凛々しくなったような気がする

▼しかし、社会人になり、仕事の厳しさに直面しているようで「自分には今の仕事が向いていないような気がする…」とか「今の仕事が本当にやりたかった仕事なのかわからなくなってきた…」とまで言い出す始末。そんな従妹に対し「もう少し頑張ってみたら、３カ月働いたくらいで根をあげるようじゃ、これから先何をしてもうまくいかないよ！」と言って偉そうにゲキを飛ばした。だが、そんな筆者自身もこのような壁にぶつかったことがある。いや、誰にでもこのような壁にぶち当たった経験があるのではないだろうか

▼以前『奇跡のリンゴ』―絶対不可能を覆した農家・木村秋則の記録（幻冬舎）を読んだ。これはテレビ番組ＮＨＫプロフェショナルの流儀で放送され、異例の大反響を呼んだ、リンゴの無農薬栽培に成功した木村秋則さんの物語である

▼木村さんは、不可能と言われた無農薬によるリンゴ作りに挑戦するが、８年間りんごが出来ないどん底の時代を経験する。農薬を使いさえすれば、人並みの生活ができるにも関わらず、あえてその道を選ばずに、貧困生活に陥っても、無農薬で栽培するという夢に向かって突き進む姿にとても感動した。最終的に木村さんは、８年にも及ぶ暗中模索の末に、リンゴの花を咲かせ成功する

▼時には、仕事で愚痴りたくなる様な事もあるだろうが、少しのことであきらめたりせず、強い信念を持って、日々前向きに、頑張っていきたいものである。（新潟・ＴＨ）