コラム

2010/08/06

暑いとぼやくその前に(茨城・HS)


▼やたら雨の多い梅雨が終わったと思ったら、いきなり猛暑日が連続するほどの夏本番になった。専門家によると、日本の南海上にある太平洋高気圧が安定した勢力で高温を保っているのが原因のようだ。長くうっとうしい雨からの解放は大歓迎だが、体温より暑い日が続くのも勘弁してほしいものだ

▼1年でもっとも暑い時期とされる「大暑」(今年は7月23日)には、全国921の観測地点のうち144地点で35度以上を観測した。大暑前後の1週間の熱中症によるものとみられる死者は全国で50人を超え、6000人近くが救急搬送されたという

▼この暑さを乗り切るために、何か良いアイテムはないものかとネット検索していたら、ソーラーキャップという面白げなものを見つけた。帽子のてっぺんにあるソーラーパネルで発電し、ツバの部分のファンを回転させて風を送るという代物。帽子と扇風機の機能を併せ持ち、電池交換不要でエコまで実現させている優れものだ

▼確かに実用性や耐久力、騒音など疑問な点も多い。しかし、太陽の光を遮り、同時に蓄電して涼まで取ってしまうそのアイデアはまさに脱帽もの。この合理性とエコの融和こそ、まさに時代が求めているものではないか

▼とまぁ、それは言い過ぎとしても、打ち水や水風呂、すだれ、風鈴など、日本人は古来から様々な暑さ対策を行ってきた。「暑い暑い」とぼやいても涼しくなるわけがないと知っていたからだ。政治家も、「お金がないお金がない」とぼやくだけでなく、もう少し創意工夫をしていただいたらどうだろう。公共事業の悪者扱いは、もう限界にきている。(茨城・HS)

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