コラム

2010/08/21

緑のカーテンは涼しい(山梨・RA)


▼先月24日、岐阜県の多治見市が39・4度を記録した。人間の平熱よりも高い気温が続く中、各地で熱中症に倒れたり、亡くなった人が相次いだ。立秋を過ぎたとはいえ、まだ猛暑は続きそう

▼今年の夏は例年になく暑い。筆者の住む甲州市でも今夏の県内最高気温を記録した。その日は夕立があったのだが、アスファルトの熱気を雨が冷やしきれず、地面からもうもうと上がる湯気がメガネを白く曇らせた。もはや涼しいどころではない。暑さを含む湿気はサウナのようで、立っているだけで滝のような汗が流れる

▼しかし筆者は俗に言う「エアコン病」。「エアコン病」とは、暑い場所とクーラーが効いた部屋、極端に気温の違う場所を交互に行ったり来たりするうちに身体の痛みや偏頭痛など引き起こすものだ。仕組みとしては、体温調節をする自立神経が混乱して起こるものらしいが、おかげで筆者は夏場でも長袖のカーディガンが手放せずに四苦八苦する

▼そんな「クーラー病」患者にとって、木陰はまさに砂漠のオアシス。幸い、山梨県はどこの市町村にも木陰で休憩できる場所が充実している。更に最近では、市町村の庁舎で頻繁に緑のカーテンを見かけるようになった。窓辺を覆い、青々と茂る葉の影に入れば、木陰ほどではないにせよ暑さをしのげる

▼最近は、お役所などで「食べられる緑のカーテン」としてゴーヤを植えているのをよく見かける。たわわに実をつけた蔦の周りで、来庁者や市職員が会話を弾ませつつ木陰で暑さをしのぐ様子に、涼しさだけでなく「あたたかさ」も感じる。暑さを楽しむ一工夫をするのも一興かもしれない。(山梨・RA)

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