コラム

2010/09/09

頑張りに見合った対価(埼玉・SW)


▼プロ野球・横浜ベイスターズの二軍チームの名称「湘南シーレックス」が今季で廃部されることになった。シーレックスは、2000年に一軍と異なるチーム名、ユニホーム、旗、チームテーマソング、マスコットなどを持つ独立したチームとして誕生。画期的な取り組みとして話題となった

▼導入のきっかけとして?これまで以上に地域に密着した活動を行うことによりスポーツ文化に貢献?横浜ベイスターズに入団しながら、ベイスターズのユニホームを着られないという一軍との距離感を実感させることにより、選手の意識改革を促す―を挙げていた

▼その後、オリックスが二軍をサーパスとしたり、西武もインボイスやグッドウィルなどと追随したが、いずれも消滅。毎年2億円前後の赤字を計上しており、経費削減の狙いもあるという。二軍の独立採算制は難しいのかもしれない。ただ、シーレックスのファンが離れてしまわないか懸念される

▼一方で、巨人は、二軍の本拠地・ジャイアンツ球場に総工費4億円を投じて照明設備を設置するという。最近の巨人は、選手育成に力を入れており、山口鉄也投手や松本哲也外野手も育成枠から這い上がってきた逸材だ。資金力の差といえば違いはないが「自前で育てる」という大事なことに取り組んでいる

▼建設業界も厳しい時代と言われて久しいが、だからこそ、削ってはいけない費用があるはず。「人材」は「人財」でもある。例えば、給料を下げて、それ以上にモチベーションも下げてしまうか、条件の良い会社・業界に「移籍」されてしまっては、さらに厳しい状況に陥ってしまうだろう。(埼玉・SW)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら