2010/09/18
大手CDショップの閉店(山梨・SA)
▼今年の8月、東京渋谷にある大手CDショップが、閉店したというニュースをテレビで知った。多くの人が「なぜ」と思ったことだろう。様々な理由があると思うが、あれだけ人の流れがある、大きな街での閉店劇は、衝撃だった
▼考えてみると、音楽の楽しみ方も、ここ数年で大きく変貌を遂げた。再生機器を振り返ると、まるで小説サイズの大きさの8トラ。演歌などで今も流通しているカセットテープ。曲の頭出しの速さに驚いたMD。そして、現在のデジタルオーディオプレイヤー。挙げると切りがないが、知らぬ間に、最新の音楽を手に入れるため、多くのハードへ衣替えしていたことに気づく。使わずじまいの古い音楽機器を持つ方も少なくはないだろう
▼音楽の購入は現在、ネットからのダウンロード購入が主流。これが大手CDショップの閉店につながった要因の一つなのだろう。余談だが、旅先などで、偶然入ったCDショップで買った音楽などは大きな思い出になる。ダウンロードで購入したものには、少し虚しさを感じるのは、筆者だけだろうか
▼しばらく前、いつか入って見たいと思っていた音楽ショップで、随分捜していたCDを偶然見つけ購入した。ポイントカードも作り、後日再度訪れたが、フィットネスクラブに変わり、スタンプは埋まらなかった。こんなことは、現在では珍しくない現象なのだが
▼話は戻るが、テレビで見た大手CDショップのシャッターが下り、元の店として再び扉が開くことのない映像は、あまり見たくないものだ。これは「仕方ない」と考えるざるをえないのか。街角の商店を見るたびそう思う。(山梨・SA)