コラム

2010/10/09

おいしい水道水(新潟・YY)


▼年間を通し、熱いお茶を水筒に忍ばせている筆者だが、ことしの猛暑の中で、さすがに熱いお茶を飲むのはキツイ。だからと言って冷たい飲み物も苦手。自宅では、沸かした水道水をピッチャーに入れ、冷めたものをゴクゴク飲んでいた

▼水道水をそのまま飲むことにも特段の抵抗はない。昨今の浄水技術は進んでいて、味に関する不安はそう感じない。おいしさPRや水道事業の○○周年記念として、水道水のボトルウォーターを作成する自治体も少なくない

▼しかし、水道事業をとりまく課題は多い。少子高齢化による総人口の減少や、節水型機器の性能向上と普及によって、事業を運営する上での収入源となる水道使用料は、減少傾向にある。その一方で、施設老朽化に伴う更新・改良や、耐震化へ向けた取り組みなど、維持管理時代の到来である。整備費用や質的性能の向上などに対し、その必要性が益々大きくなると予想される

▼マレーシアのエネルギー・環境技術・水相が東京都の水道施設を視察したニュースは、まだ耳に新しい。世界でもトップクラスと言われる東京都の水圧管理システムのノウハウを取り入れることが狙いだ。国内の建設投資規模は年々縮小し、新しい市場を国外に求めるしかない。水道事業でも国外へ積極的に技術を売っていかなければならないということだろう

▼ふと感じるのは、飲料用としても十分キレイな水道水を、洗濯などの洗い物やお風呂などにも利用していることは、とても贅沢だということ。これも、より良質で安全な水道水を供給してくれる事業者のおかげである。感謝しつつ、きょうも蛇口をひねる。(新潟・YY)

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