コラム

2010/11/04

教師と生徒の関係(群馬・SS)


▼「ふざけんじゃねーよ!バーカ!」。ある夕刻、信号待ちをしていたところ、背後に聞こえた罵声だ。「まったく、最近の女子高生は…」と心の中で呟いていた自分に驚いた。いつの間にこんなことを思うようになったのだろう、自分が高校生の頃にも同じように悪態をついていたというのに。年月の流れを感じつつ、振り返ってさらに驚いた。ランドセルを背負う女子児童3人組だった

▼状況を理解するのに時間を要したが、女子児童が別の女子児童へ放ったものだと気付いた。これも年月の流れなのだろうか、少なくとも筆者が小学生だった20年程前、このような言葉を放つ女子はいなかった。女性は女性らしくあるべき―という考えは時代遅れなのか。しかし驚きとともにショッキングな出来事だった

▼ゆとり教育の弊害やモンスターペアレントの存在といった社会問題が背景にあり、教師は恐怖しているのだろうか。ストレス社会の影響により粗野な児童も増えている。教師の離職率の上昇という数字も現場の荒廃さを現している。教鞭をとっている友人は語る「正直、今の生徒や保護者は怖い」と

▼教育は人や社会の維持・発展に欠かすことのできない人間活動だ。これが正常に機能しないと人間社会の崩壊につながる。前述の女子児童が将来親になったらどのように子供を教育をしていくのだろうか、とふと考えてしまう

▼教育を支える事業として、建設業は耐震補強事業などに携わっているが、そのような外側からの貢献は言うまでもなく重要だ。しかし教師と児童、保護者の立ち位置を誤っては教育の根底が崩れてしまう。(群馬・SS)

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