コラム

2010/11/23

傍を楽にすること(茨城・KS)


▼「働く」は「傍(はた)を楽(らく)にすること」という考え方がある。相変わらず就職難であるが、せっかく入社した会社でも、些細なことですぐに辞めてしまう人も多いと聞く

▼フジテレビで10月からスタートしたドラマ、『フリーター、家を買う』が面白い。大学卒業後、入社した会社を社風が合わないと3カ月で辞めた主人公の誠治。しかしこのご時勢、再就職は簡単にはいかず、バイトを転々。そして母親のうつ病が発覚。フリーターでも「母が元気に暮らせる家を買う」と奮い立つが…

▼とりあえず資金作りのためにバイトで働き始めた会社が「大悦土木」。そこで展開される元請との関係や、作業現場の演出、雰囲気がリアルで、実にうまく表現されている。それもそのはず、NEXCO中日本や日本道路、大成建設などの企業がバックアップしているからだ

▼完成した高速道路を眺めながら現場を去っていくときの「この道路いつ地図に載るんですかね」「道路は逃げていかない、ずっとここに残る」との作業員らの声には胸が熱くなった。また、「金のために」と働く誠治に、「この仕事それだけじゃない。続ければわかる」とのヒロインの言葉が印象深い

▼誠治はバイトの合間にハローワークで求職するも、「企画開発の職種で」「給与は20万以上―と要求ばかりで己の置かれている立場を把握していない。バイトであれ、正社員であれ、まずは与えられた目前の仕事に一生懸命取り組むことが大事ではないだろうか。そうすれば必ず求める道は開けていくはずである。どんな仕事も傍(はた)を楽にすることにつながっている。(茨城・KS)

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