コラム

2010/12/02

A氏の家の地デジ化(埼玉・HS)


▼A氏の家は埼玉県南部の住宅街にある。80代後半の夫と80代前半の妻の二人暮らし。2人の楽しみはテレビで、もっぱら国営放送中心。8時の「連続テレビ小説」に始まり、正午のニュース、日曜日は「のど自慢」。年6場所の「大相撲」は必ず新聞の取組み欄を前に置き、結果を書き込む

▼そんなA氏宅のテレビ画面に、いつの頃からか上下に黒い帯状のスペースができ、右上に「アナログ」の文字が現れた事を、A氏自身は気づいてなかった。A氏には都内に別居の息子がおり、時々A氏宅に顔を見せる。その息子が、地デジ化の話を持ち出し、今のテレビをそのまま使用する方法で、UHFアンテナとチュナーの設置を提案してきた

▼A氏宅には永年出入りする「町の電気屋さん」がいて、現在のテレビも9年前に購入。その間、2回修理したが現在も立派に機能している。UHFアンテナの取り付け工事は、午後1時にスタート。「街の電気屋さん」は年齢が60歳前後で、助手は奥さん一人。約4時間かけてアンテナ工事は終了した。チュナーの設定も順調で、地デジの受信状態を示す「アンテナレベル」は最大値の80を示した

▼総費用は、工事費込みで4万円弱。A氏としては初期費用のみで、その後にお金が発生しないのが重要だった。ただし、現在は東京タワーに方角を合わせているUHFアンテナを、東京スカイツリーに切り替わった時に、方角の修正が必要になる。さらに、一番の悩みは、テレビのリモコンで電源と音量、チュナーのリモコンでチャンネルを操作する事になり、機械音痴のA氏にチャンネル権が無くなった事だ。(埼玉・HS)

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