コラム

2010/12/22

提案型営業の今後(群馬・AN)


▼『提案型営業』という言葉がある。提案型営業―とは顧客が抱える問題を見極め、解決策を提案する営業手法のこと。商品やサービス自体を提案するのではなく、顧客の問題を解決する手段として自社の商品やサービスを提案することを指す

▼昨今、清掃ボランティアに取り組む建設関連団体の姿が目立つ。建設業界に関して言えば、公共投資量の半減、民需の落ち込みなどにより、各社とも『じり貧』の状態。そんな中、ボランティア活動に汗を流す姿は誇り高く見えるが、一方の見方をすれば痛ましい

▼群馬県交通安全施設業協同組合では、標識・ガードレールの清掃活動や木製防護柵の開発、『子どもを守ろうプロジェクト』と立て続けに各種の試みを実践している。子どもを守ろうプロジェクト―とは、小学校周辺へスクールゾーン標識やソーラー式LED照明灯などをボランティアで整備し、児童の安全・安心を確保するもの

▼同組合の理事長を務める荻野将樹氏は、この『子どもを守ろうプロジェクト』の実施について「われわれの団体に何ができるかを考えた」と話す。建設業に対するダーティーなイメージが先行する中、こういった活動を率先して行っていることを知る人は少ない。各種取り組みを行わなければならない時代に直面した建設業の厳しさも同時に感じる

▼この取り組みが各自治体へ浸透し、同組合からの提案が公共事業の1つとして確立すれば、まさに建設業版の『提案型営業』の先駆けとなる。今の時代、口を開けていてもぼた餅は落ちてこない。建設産業界にも本質を見極めた『提案型営業』が問われている。(群馬・AN)

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