コラム

2010/12/23

伝えるということ(埼玉TN)・


▼外国人と話す機会があった。どこの国の人かは知らないが、「日本の昔の楽器にはどんなものがありますか?」「あなたの干支は何ですか?」など聞かれた。簡単な質問ではあるが、外人と話すことがあまりなく、緊張してしまったせいか上手く答えられなかった

▼日本の古い楽器と言えば三味線や琴など簡単に返答出来るのだが、きちんと調べたことがなく、演奏方法など特徴を解説するには、正しいかどうかわからず、冷や汗をかいてしまった。閏年については私の干支である酉年のことをバードと答えた。しかし、バードとは一般的に空を飛ぶ鳥のこと。本当は酉なので、英語で言うところのチキンやルースターになる

▼最近、ニュースなどを簡単にわかりやすく解説しているジャーナリストの池上彰氏の「知らないと恥をかく世界の大問題」(角川新書)を読んだ。なぜテロが起こるのか、ユダヤ人とアラブ人の陣取り合戦など、国や地域間の衝突などを解説している

▼当然、国同士のもめごとも書かれているが、石油に代わるエネルギーとしてトウモロコシなどを原料とするバイオ燃料が、食糧問題を引き起こすこと、基軸通貨の米ドルに対する不信が広がっており、新しい基軸通貨構想が浮上してきていること―なども記述。池上氏はさらに「伝える力」(PHPビジネス新書)で、その通りにわかりやすく解説している

▼外国人と話した内容は簡単なことであるが、同じ国の人間同士でも建設業など専門分野のこととなると途端にわからなくなってしまう。伝え方を考えることは大事であるが、そこが非常に難しいところでもある。(埼玉・TN)

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