コラム

2010/12/25

白米から知るシンプル(山梨SA)


▼日頃、昼食に何を食されているだろうか。手軽なコンビニから、または早起きして作った手持ちのお弁当。さらに牛丼、カレー、ラーメンなどの外食、はたまたカップ麺など。師走も押し迫ってきた。せかせかして、道路は混雑、そんなことから食べる時間がなかなか取れなくて、ついつい時間をずらしている人、腹が減っては戦はできぬと言う

▼さて先日、とある小売店でお昼時間を取った際、これまで想像していなかった食材を発見した。白米だけをにぎったおにぎりが棚に鎮座していたのだ。隣には、タラコや梅、ねぎとろや、牛肉など、空腹ならば食欲をそそる商品が並ぶにも係わらず、この商品を手に立ち止まった

▼これは、おにぎりの2個入りセットとして販売されていたものだが、実際に具は入っていない。プラスチックの包装紙の中には白米のおにぎりのほかに、鳥の唐揚げ1個と、たくあん2枚が入っていた。これでいいかどうか自問自答しながらと思いながらも、足はレジへと進み精算した

▼食したところ、空腹だったこともあるが、米の本来の甘さというものを味わうことができた。企業では、多くの時間と、数え切れないくらい開発する商品数の中で、実はシンプルな商品が意外なヒットにつながるのかもしれない、と気づいた瞬間だった

▼さて、師走も押し迫って、年末の紅白歌合戦の話題が耳に入ってくる。2011年も残すところ一週間となった。今年を象徴する文字も「暑」となるなど政治、経済、芸能、スポーツ、何かと話題の多い一年だったが、「終わりよければすべて良し」。新年を輝かしいものとするにも、今年最後のふんばりである。(山梨・SA)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら