コラム

2011/01/20

男性育休について(山梨・TH)

男性育休について

▼最近「イクメン」という言葉を良く耳にする。「育児をするいい男」のことで、「イケメン」をもじった造語。これまでの、育児は女性の仕事という概念が変わりつつある。筆者の周りでも、育児を楽しみたいと思っている男性が意外に多い。

▼2010年6月に厚生労働省では、改正育児・介護休業法の施行に伴い、男性の育児参加や育児休業の取得を促すため、「イクメンプロジェクト」を立ち上げた。ところが、実際に育児休業を取得した男性は非常に少ない。職場の雰囲気や仕事の状況を考えると難しいのが現状。また制度自体も普及していないことが原因のひとつ。

▼不景気なことも影響しているかも知れないが、共働き世帯も増加傾向にある。いつからか、子育てが困難な時代になってしまっている。幼児・児童虐待問題のニュースが頻繁に流れる。子どもと上手に関わることが出来ない親たちにも問題はあるが、核家族化も進み、近所同士の付き合いも希薄になっている。

▼筆者もそうだが、「仕事と家庭を両立させたい」と常々思っている。ところが現状は難しい。社会自体もそうだが、我が国の長時間労働を強いる労働慣行が男性の家庭や育児の参加を拒む。その結果、女性だけが育児負担を負ってしまう。女性の仕事と家庭の両立も困難となり、有能な人材も消えている。

▼昨年、都道府県知事として初めて広島県の湯崎英彦知事が育児休暇取得を表明し、それに苦言を呈する大阪府の橋下徹知事とのバトルが話題を集めた。立場によって状況は違うのは承知である。ただ育児休暇取得で物議を醸し出したことは大きな一歩であると思う。(山梨・TH)

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