コラム

2011/01/21

陰の功績にもっと光を(茨城・HS)

陰の功績にもっと敬意を

▼昨年末から記録的な大雪が全国各地で猛威をふるっている。年末には福島県の国道49号線で車300台が立ち往生し、30時間以上も通行止めが続いた。原因は大型車のスリップ事故。道路の上下両方向が塞がれ、待機しているうちに雪が降り積もったせいで、多くの人が車両泊を余儀なくされた。

▼年末年始、今度は山陰地方で大雪となった。鳥取県の国道9号線でも20?の大渋滞が発生。解消には40時間以上かかった。緊急搬送にも影響を与え、雪の下敷きで意識不明になったお年寄りは、救急車が病院に到着するのに5時間近くかかり、結局最悪の事態に。

▼雪は道路だけでなく、港にも被害をもたらした。同じく鳥取県では、雪の重みで小型漁船を中心に約400隻が転覆、沈没したという。ネットで現地の写真を見ると、内陸生まれの筆者には想像しがたい光景が広がっていてショックを受けた。そして雪は停電も引き起こす。福島・鳥取両県にとどまらず、岩手県や秋田県でも停電が続き、何万という世帯が年明け早々難儀した。

▼ここで忘れてならないのは、これらの被害を復旧してくれる人の存在だ。多くが建設業界関係者であるが。災害は、放っておけば勝手に元に戻るものではない。必ず人の手によって元に戻されるものだ。

▼時と場所、場合を選ばず、彼らは黙々と復旧作業に勤しむ。年末年始で忙しくても、どんなに雪が積もっていても、たとえ暗くて寒くても。彼らの頑張りがなければ物事が立ち行かなくなる。どんな仕事でもそうだが、だからこそその時々だけでなく、すべからく常日頃から貴賤なく敬意を払われるべきである。(茨城・HS)

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