コラム

2011/01/25

今年の漢字予想は「備」(茨城・MK)

今年の漢字予想は「備」

▼昨年のことで恐縮だが、(財)日本漢字能力検定協会がまとめた2010年の世相を表す漢字は何であったか、覚えているだろうか。第1位は「暑」。昨年の夏は、とにかく暑かった。チリ鉱山のトンネル内落盤事故では地中の「暑」い中から全員が生還し、世界に感動をもたらした。小惑星探査機「はやぶさ」は大気圏突入時の猛烈な「暑」さに耐えて帰還し、未来への希望を届けてくれた。

▼では、2011年を象徴するであろう漢字は何だろうか予想してみる。つたない知識で恐縮だが、筆者の予想は「備」である。なぜそう思うのか。

▼世界では「2012年問題」が叫ばれている。2012年は、アメリカやフランス、ロシアなどの大国で大統領選挙がある。アジアでも中国の国家主席が代わることが見込まれ、韓国でも大統領選挙が予定されるなど、世界の政治リーダーが大幅に交代するかもしれない。

▼つまり来年は、各国とも権力交代をめぐり政治が大きく動く可能性があり、その前年の11年は「12年をいかに有利に戦うのか」に「備える」「準備する」年になると思うからである。「備える」のは政治ばかりではないだろう。経済面でもデフレ克服や景気回復などに「備えて」ほしいものである。

▼年初の予想が当たるかどうかは年末を待たなければならないが、ことしが来年の準備段階として大切な年になるのは間違いないだろう。建設産業界を取り巻く環境は、11年度も公共事業費が削減されるなど厳しさを増すばかりだが、昨年の「はやぶさ」のように「暑」さを乗り越え、希望を見出したいと思う。そして、将来に備える年にしたい。(茨城・MK)

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