コラム

2011/05/13

「人のつながり」の大切さ(茨城・KM)

「人のつながり」の大切さ

▼『遊ぼう』っていうと『遊ぼう』っていう。『ばか』っていうと『ばか』っていう。『もう遊ばない』っていうと『遊ばない』っていう。そうして、あとでさみしくなって、『ごめんね』っていうと『ごめんね』っていう。こだまでしょうか、いいえ、だれでも。

▼歌手のUAが金子みすゞの「こだまでしょうか」を静かに朗読。最後に男性の声で「やさしく話しかければ、やさしく相手も答えてくれる」という語りが入る。人間関係が希薄になりつつある昨今の日本に、改めて「人のつながり」の重要性を訴えるCMだ。

▼東日本大震災後、繰り返し流れた(社)ACジャパンのCMは大きな反響を呼び、「こだまでしょうか」がおさめられた金子みすゞ童謡集『わたしと小鳥とすずと』(JULA出版局)は一時品切れになるほど売れたとのこと。同じACジャパンのCM「あいさつの魔法。」は、子供のみならず大人も「ポポポポ〜ン」と口ずさむなど、社会現象のようになった。

▼「あいさつの魔法」における「ありがとウサギ」は、日本最大のレシピサイト「クックパッド」にキャラ弁として掲載され話題になった。キャラの形にのりを切り、それより一回り小さい卵の白身焼きを乗せる。顔や服のラインにものりを使用し、鼻と口はケチャップで色付けする。食べるときはもちろん「いただきマウス〜」。

▼ありがとウサギは人に笑顔を、みすゞの言葉は「人のつながり」と「優しい日本語」を与えてくれた。一時期、繰り返しの放送にクレームが出たACジャパンのCMだが、結果を見れば日本にとても良い影響を与えたのではないだろうか。(茨城・KM)

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