コラム

2011/05/24

桜の木になろう(茨城・HN)

桜の木になろう

▼週末の休日、家族サービスで娘とサッカーをしに母校の小学校へ。自宅から徒歩で5分ほどで着く我が母校のシンボルは、校庭のど真ん中にそびえ立つ桜。

▼今から20年ほど前に旧校舎から建て替えられた際、「校庭の中にあっては邪魔になるのでは」と伐採される話もあったが、保存を求める声が強く、今に至る。その桜も、毎年、開花の時期になると市内外から多くの人が訪れ、ちょっとした賑わいを見せる。

▼昨年末には、人気アイドルグループのAKB48が休日に来校、近所ではちょっとした騒動になった。噂を聞きつけミーハー魂全開で娘らと現場に赴くも、スタッフの厳重なガードにカメラ撮影も注意され撃沈。30歳半ばのオヤジが何をやっていたのかと、少し恥ずかしい思いが脳裏をよぎる。その撮影が、ことし3月にミリオンセラーを記録した曲『桜の木になろう』のプロモーションビデオに使われるとは、その時思いもよらなかったが…。

▼あの大震災から早いもので2月半を過ぎた。福島でも、三春の桜が被災地で疲れた住民らの心を癒すのに一役買ったであろうが、聞くところでは前年よりも観光客は3割減だったらしい。菅直人首相は、あくまで政治主導の下に早期復旧・復興を目指すとしているが、地震、津波、原発の?三重苦?から解放されるのは、まだまだ先と覚悟せねばなるまい。

▼娘が小学校1年生を迎える来年4月、母校は隣町の小学校と合併して養護学校として利活用されるという話を聞いている。娘を同じ学舎で通わせられないのは寂しいが、グラウンドの真ん中にそびえ立つ桜は来年も変わらずに咲き誇ることだろう。(茨城・HN)

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