コラム

2011/06/01

明確な意思表示を(群馬・KS)

明確な意思表を

▼「コーヒーをブラックで」米国の旅客機では果たして順番通りに飲みものを提供してくれるのか心配だった 。反応しなければ必要ないと見なされるかも知れない。乾ききったノドには実に痛手である。個人主義の国では、主張しない限り目の前に何も出てこない気がしてつい口走った。

▼大震災からもうすぐ3カ月。避難所の問題や復興への道のりなどまだまだ問題は山積している。政府や電気会社の対応、被災者の要望、ボランティアに出向く団体など、それぞれの立場で大災害を受け止め、最大限の取り組みを講じていると願っている。

▼ゴールデンウィークという大型連休中にボランティアが急増した被災地も連休が明けると「足りないのは資材を使う人材」というコメントがラジオなどから流れてきた。復興には多くの人手が必要。そのためにも被災地からの情報発信は、今後の復興の道しるべ的役割を果たす。

▼休日に被災地へボランティアに出向くにはなかなか難しい現実があるものの、今回の震災でボランティア休暇の制度が日の目を浴びている。制度を導入する企業があっても、休暇を取りやすい社内環境にならなければ社員は思いきった行動に出にくい。その雰囲気を創り出すのもまた、社員の訴えから始まるのかも知れない。

▼被災地から聞こえてくる要望、救済する側の要望、それぞれの声を共有して復興の道へ進む。ノドを潤すための一言が意思表示の重要性を再確認するきっかけとなった。コーヒーの注文、だが、自分の主張をよそに「ちょっと待ってね」と笑顔の対応が待っていた。数分待つと渇いたノドに熱いコーヒーが流れ込んだ。(群馬・KS)

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