コラム

2011/06/04

美しい公式について(新潟・HT)

美しき公式について

▼数学の難題とされる、ミレニアム賞問題7問のうち、近年「ポアンカレ予想」がロシア人数学者グレゴリー・ペレルマンによって証明された。ポアンカレ予想は、1904年にフランスの数学者 アンリ・ポアンカレによって提出され、その後、100年の間、解き明かされることはなかった。

▼ポアンカレ予想の問題とその証明方法については、筆者の理解の範囲を超えるので割愛するが、数学の世界では、正しく、より合理的な解答や公式を「美しい」と表現するそうだ。つまり、解答までの最短ルートが簡潔で、無駄がなく、解りやすいものが、好まれるのであろう。

▼学の美しさについては、理解し難いが、では、日頃から身近にある問い「ある公共物を定められた期間内に作る際に、発生する材料費および人件費、その他経費、利益との和で、発注者が意図する和との差が、最小である数字?を求めよ。また、求められた?は、他の参加者N人の中で、最小限のものであり、発注者が想定する最小限の数字以上でなければならない。」この問いに置き換えた場合ではどうか?

▼この問題の解答を求めることで工事を完了させることは、その解答の証明に値する。加えて解答と証明を求めるには企業の技術力が不可欠であるほか、最近では、総合評価をはじめとした様々な要素が絡んでくる。

▼確かに、この問いに対して出される解答と証明に関しては、数学的な美しさも多少は理解し易い。つまりは、人が悩み、考え抜いて出した「これ以上無い最良の方法」にこそ美しさが宿るのである。そして、世の中は、その美しいもので形成されている。(新潟・HT)

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