コラム

2011/07/16

南米選手権への不参加(茨城・MK)

南米選手権への不参加

▼残念なことがある。7月1日からアルゼンチンで始まったサッカー南米選手権(コパ・アメリカ)に招待されていた日本代表が、参加しないことである。大震災のため国内リーグ戦の日程がずれ込んだことなどが影響したようだ。

▼残念と思う理由は、ブラジルやアルゼンチンなど強豪国がひしめく南米勢と真剣勝負ができる機会を失ったからだ。大会には南米10カ国をはじめ、招待国の日本とメキシコが参加することになっていた。4カ国ずつのグループリーグの組み合わせも決まっており、日本はアルゼンチンと同グループだった。

▼アルゼンチンとは昨年10月に埼玉で対戦して1対0で勝ってはいる。しかし、それはホームでの親善試合。今回は逆に相手国のホームだ。アルゼンチンには昨年の雪辱があり、自国民の前で招待国の日本に勝たないわけにはいかないだろう。そういう雰囲気の中で日本の選手がどう戦うのかを見たかった。

▼スポーツでチームを強くするには、強い相手との試合を数多くすることが大事だ。だが、強くても相手が本気でなければどうだろう。本気になってもらうには、相手が本気になる条件で試合をすることである。今回の大会は南米王者を決めるもの。各国にとって真剣勝負の場である。「コパ・アメリカ」は、ことし1月に日本が優勝したアジアカップの「南米版」と思っていただければ、雰囲気が分かるだろうか。

▼サッカーでも日本人選手がヨーロッパで活躍するニュースが届けられる。しかし、国内選手はどうだろう。世界の強豪国と真剣勝負ができるのはワールドカップの本大会の時ぐらい。やはり今回の辞退は残念だ。(茨城・MK)

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