コラム

2011/07/20

競争よりも協力(茨城・KS)

競争よりも協力

▼古代から日本には「八百万(やおよろず)の神」が住んでいるといわれる。海、山、火、風、雷など森羅万象にそれぞれ神が宿っているとされてきた。ひとたび問題が起きれば、日本中の大勢の神々が会し、相談し、和をもって解決してきたという。

▼政界は相も変わらず、?首相降ろし?に躍起になっている。野党はもちろん、仲間であるはずの同じ党内からも非難の声は絶えない。今国民が望むのは早急な復興であるはず。不和から、どうしてスムーズで的確な復興計画が立てられようか。

▼先日、今を時めくアイドル「AKB48」らの「選抜総選挙」が物議を醸した。今回1位となった前田敦子さんは「一つだけお願いがあります。私のことが嫌いでもAKBのことは嫌いにならないでください」と述べ、前トップの大島優子さんに対しては「今も勝てたと思っていません。私たちをいつも引っ張ってくれています」と讃え、お互い熱く抱擁を交わした。メディアは生中継して号外も出し、軒並みトップで結果を報道。同時期の内閣不信任決議以上の関心事で、政界は国民からは?総スカン?をくった形となった。

▼またこのほど、商標権争いをしていたウサギのキャラクターであるオランダの「ミッフィー」と日本の「キャシー」が、震災を機に和解した。「訴訟にかかる時間と費用を復興に充てよう」との思いからだ。ぜひとも政界は見習ってほしいところだ。

▼今、日本に求められているのは、国民に理解の得られない政権取りの足の引っ張り合いではないだろう。まぎれもなく、奇しくも前首相のモットーであった「友愛」ではないのか。(茨城・KS)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら