コラム

2011/07/29

節な生活の切なさ(茨城・KM)

節な生活の切なさ

▼レイクブランドのカードローンを運営する新生ファイナンシャル?(東京都)による「2011年サラリーマンお小遣い調査」が発表された。これによると毎月のお小遣いは08年から4年連続で減少。今回の平均額は昨年から4100円減の3万6500円となり、バブル崩壊後の最低額を更新した。

▼この調査は20〜50代のサラリーマン約1000人を対象に実施したもの。同社は1979年以来30年以上にわたる調査結果から「サラリーマンのお小遣い額は日経平均株価に追随する傾向が見られる」と分析。過去最高額はバブル期(90年)に記録した7万6000円で、その後は株価に比例するように20年で4万円近く下がった。

▼ことしの金額は調査開始時(79年)の3万600円、82年の3万4200円に次ぐワースト3位の記録。同社はこの金額減少について「実感として家計に安心感が戻っておらず、自分が受け取る年金への不安や、より強くなる貯蓄性向など、昨年以上にお金の意識はシビアになっている事がうかがえる」とコメント。

▼減り続けるお小遣いのやりくりは、昼食代の減(昨年比10円減)や、お弁当持参回数の増(週平均=昨年1・5回→今年1・84回)など、使い道の最大要因である昼食の節約に現れている様子。また飲み代も1回あたり3540円(昨年比650円減)と4000円を割り込んだ。

▼物価は上昇しているのに、お小遣いが30年前と変わらない今。節約せざるを得ないのは一目瞭然だ。しかしながら、節約・節電・節エネ(省エネ)…と「節」ばかりの日常はあまりにも「切ない」と感じてしまうのは筆者だけだろうか。(茨城・KM)

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