コラム

2011/09/14

なでしこジャパンと女心(群馬・SN)

なでしこジャパンと女心

▼サッカー女子W杯で見事優勝した日本代表「なでしこジャパン」は、東日本大震災後の暗い闇で覆われていた日本の空に奇跡の光を照らした。その功績に政府から団体としては史上初の国民栄誉賞が贈られた。彼女たちの活躍は被災地のみならず日本人すべてに勇気を与えたのだから受賞に異を唱える国民は少ないのではないだろうか。

▼国民栄誉賞の副賞で広島県熊野町の「熊野化粧筆」が記念品として贈られた。世界が認める名品として一生使える伝統工芸の最高級品だという。すべての工程が手作業で、数ある素材の中から熟練の職人が厳選した極上の天然毛だけを使用し、妥協を許さずこだわりをもって作り上げる逸品だそうだ。

▼テレビでこの情報をキャッチした我が家のなでしこは「セットでなくても一本だけでいいから欲しいな、使ってみたいな」と憧れのため息をもらす。男である筆者にはその気持ちはなかなかわからないが、幾つになっても美を追求する女性としてのあり方には共感できる。

▼一方、本物のなでしこジャパンは中国で開催されたロンドン五輪予選を見事な戦績で突破、3大会連続の出場を果たした。W杯制覇後の、歓迎式典やマスコミの取材など過密スケジュールで予選を迎え、心身共に大丈夫かと気をもんだが無用な心配だった。

▼きっと、世界に誇る逸品は選手たちの女心を優しくくすぐるとともに新たな闘志をも刺激したのかもしれない。選手達はサッカーを離れれば若い女性だしオシャレもしたいはず。逆にそれくらいの茶目っ気があったほうがほっとする。こんな風に感じるのは筆者だけではあるまい。(群馬・SN)

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