コラム

2011/10/21

若手とベテラン監督の相違(茨城・MK)

若手とベテラン監督の相違

▼今シーズンのイングランドのプロフットボール界で、33歳という若手監督と70歳になろうとする超ベテラン監督に注目が集まっている。前者は、強豪チェルシーのビラスボアス氏。後者は、名門マンチェスター・ユナイテッドを率いて26シーズン目というファーガソン氏。

▼ポルトガル人のビラスボアス氏はプロ選手の経験は無い。しかし、少年時代から地元チーム・FCポルトの試合の分析に熱中。分析レポートを当時の監督に提出し、内容と熱意に打たれた監督が彼をクラブの練習に連れて行ったという逸話がある。その後、分析部門で力を発揮し、31歳でポルトガルの最下位チームの監督に。斬新な手腕でチームを救い、翌年にはポルトを率いて4つのタイトルをもたらした。しかし、ある決勝戦の後に「あまり面白くない試合内容で、申し訳ない」とコメント。そこには、分析能力だけではない監督の誇りを感じる。

▼一方のファーガソン氏がマンチェスター・ユナイテッドの監督に就任したのは44歳の時。成績が悪い場合に責任を真っ先に問われるのが監督というフットボール界で長期政権を続ける。しかも、ほぼ毎シーズン優勝あるいは上位の成績を残している。

▼監督を長年取材している地元メディアによると、70歳となろうという今でも監督になったばかりの頃のように情熱的だという。彼は「今日のために戦い、明日のために考える」と述べたことがある。この哲学でトップを走り続ける。

▼親子以上の年齢差がある2人。経歴や手腕に違いはあるが、フットボール、さらには監督という仕事を愛する気持ちが溢れている。今シーズンの采配に注目したい。(茨城・MK)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら