コラム

2011/11/08

奇抜な発想のブランドPR(茨城・HS)

奇抜な発想のブランドPR

▼香川県と聞いて連想するものは何だろう。瀬戸内海に面した四国の中の1つの県。県庁所在地は高松市。歴史的には源平合戦で有名な屋島の戦いが有名で、源氏方の那須与一が、平氏方の軍船に掲げられた扇の的を射落としたことで知られている。

▼特産品として真っ先に挙がるのは、何といっても讃岐うどんだろう。うどん総生産量は、2006年時点でなんと2位(約2万t)の3倍に当たる約6万t。一人当たりの年間消費量は230玉というから、いかに香川県民がうどんを愛しているかが分かるというものだ。

▼その香川県が、先日おもしろいホームページを立ち上げた。内容は、「香川県は『うどん県』に改名しました」とPRするもの。地元出身の有名人が出演する動画を作成し、うどん県を高らかに宣言するという、ややもすると自虐的だが、逆転の発想で開き直ってしまうというものだ。

▼反響は大きかったようで、通常1日1000件程度だった県観光情報サイトへのアクセスが、このサイトの開設後は1日17万件に激増したそうだ。ネット全盛の時代、こうした情報はあっという間に世界を駆け巡る。少しくらい笑われたとしても、興味をもつ人間が増えることはそれだけで意味のあることかもしれない。

▼都道府県ブランド力調査で3年連続最下位だった茨城県。これに乗じて「納豆県」を宣言するのは、2番煎じで逆効果だろうか。しかし、PRには奇抜な発想が必要だ。有名にならなくてもいいという考え方もあるが、埋没は人口流出を招き、県の体力を低下させる。地方が、今後豊かに生きのこるには、ブランドを定着させることが鍵になるだろう。(茨城・HS)

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