コラム

2011/11/29

自転車のルール(茨城・KM)

自転車のルール

▼近年の自転車ブームをきっかけに、自転車を利用する人が急増。これに伴い自転車の交通ルール違反や事故が多発していることから、警察庁は自転車交通総合対策をまとめ、全国の警察本部に通達した。これにより自転車の原則車道走行を促すとともに、色分けした自転車レーンや自転車道の整備などを進めることで、自転車と歩行者の分離を図る。

▼国道で茨城県初となる「自転車道」は昨年度、水戸市の国道50号水戸バイパス(水戸市小吹町地先〜見川町地先700m区間上下線)に整備された。同線上には中学校と高校があり、自転車交通量が多く適切な設置と言える。

▼しかし上下線に設置されたこの自転車道、中高生の利用は圧倒的に上り線側が多い。特に下校時間帯は、上り線側の自転車道を水戸方面に下る生徒が多く見られる。ちなみにこの自転車道は「小吹町入口」交差点で終了するが、その先には「自転車通行可」の歩道が接続している。そのため中高生はそのまま右側歩道を走行する。

▼法律上、自転車通行可の歩道における双方向通行を制限する規定は特になく、歩道を走る際の規定は「中央から道路側を徐行する」ということのみ。このため右側歩道を走行することは可能だ。しかし「歩道は原則通行禁止、通行可能歩道は右側通行も可能」ということを、知っている人はどのくらいいるのだろうか?

▼筆者は小学校時代に地元警察署の自転車教室に参加した覚えがあるが、通行可能歩道のルールまで教えて貰った覚えはない。安全のためにルールがある。しかし周知が徹底していなければ、それは何の役にも立たないばかりか、逆に危険にすらつながるのではないだろうか。(茨城・KM)

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