コラム

2011/12/01

円高差益の実感と悲鳴(埼玉・YW)

円高差益の実感と悲鳴

▼先月、久しぶりにドイツとイギリスを1人旅した。政府の介入にもかかわらず、いっこうに落ち着かない円高水準で、その差益に関する旅先でのもろもろ身近な体験を、手前味噌だが紹介したい。

▼11月1日にドイツの病院に行き、現金で約280ユーロを支払った。おそらく3万円強である。ところで2年前ないし3年前同じドイツやギリシャで同じ治療を受けた時は大体280ユーロでも3万8000から4万円強だった。つまり同じ金額でも1万円ほど違い、円高差益を目の当たりにした。

▼円高差益を活用し、持参金を有効に使い、たくさんの買い物ができるメリットを享受してきた。しかし、貿易大国で今や中小企業までもが海外に拠点を移す時代に、それこそ1円違うと、つい2、3年前より40から50円の円高になり、自動車、電気製品などの製造業は計算するだけで恐ろしい差損になる。

▼ところで、円高にかこつけた旅行だったのだろうか、日本女性の失敗談も紹介したい。ロンドンのパスポート審査はあれこれ聞いて面倒くさいのが定評だ。しかし、何もなけれは当然入国のスタンプは押される。ところが筆者の後ろの女性が、入国拒否されて帰国するはめになったのである。本当にそんなことがあるのかと疑った。

▼どうやら「無職なのになぜチケット購入できたのか、親が金持ちなのか」と質問されたようだ。英語で答えたので素養はあるのだろうが、「円高なので誰だってチケット買えるよ」と答えたようだ。「無職で収入が無いのにチケットが購入できるはずがない」との理由だ。その通りで、無収入なのに円高はリンクするはずがない。閑話休題。(埼玉・YW)

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