コラム

2011/12/06

目指せ、世界進出(茨城・HS)

目指せ、世界進出

▼インターネットの普及は、世界をより身近に感じさせるようになった。ネット上には莫大な情報が溢れ、世界の情報が一瞬で、しかも簡単に収集できる。そうした背景もあって、日本人の海外旅行客数は増加傾向にあり、昭和の終わりには1000万を下回っていた数字が、昨年は1600万以上にまで伸びている。

▼これには円高や余暇の増加など様々な理由があるだろうが、結局は机上で現地を味わうより、実際に行ってみたい気持ちの方が強いからなのでは。中には行きたいけど外国語が話せないのでちょっと、という人もいるかもしれない。

▼そんな人向けに、NTTドコモが携帯電話を使った通訳電話サービスを開始した。サーバー上で日本語を英語に同時通訳し、文字表示もしてくれるという優れもので、遠隔利用も対面利用も可能だというから、逆に客として外国人を迎える時にも役立つだろう。

▼ただ、認識精度は8割というから、改善の余地はまだまだありそうだ。英語以外にも対応するようになれば、さらに夢は広がる。言葉の壁が解消されれば、これまでは思い止まっていた海外旅行や企業の海外進出がもっと積極的になるかもしれない。

▼大手、中小を問わず、縮小する日本市場に限界を感じ、海外展開することで業績を伸ばしている。古河市に移転する日野自動車は、販売を海外中心にすべく国内生産を効率化しようとしている。「グローバルスタンダード」を言葉として意識するだけでなく、実行に移すことが生き抜くためには必要だ。共通言語の世界基準が英語になりつつあるとしても、日本の誇る技術開発力はまだまだ健在なのだから。(茨城・HS)

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