コラム

2011/12/07

人材育成のあり方(群馬・AN)

人材育成のあり方

▼企業にとって、人は第一である。そうした背景から『人材』『人財』を使い分けることもしばしば。超円高によって輸出関連企業が壊滅的な状態に陥っており、中小企業の海外進出による産業の空洞化が大いに懸念されるなど、今後の為替相場に注目が集まる。

▼昭和20年代に出生した、いわゆる『団塊の世代』の退職により、各分野で技術の継承が危ぶまれている。とりわけ、製造業にとっては現場を支えてきたベテラン技術者の退職が日本の製造力に不安を残す形となることだけは、絶対に避けなければならない。

▼伊勢神宮は、20年ごとに建て替えを行っているが、この最大の目的は複雑な建て方をする宮大工の技術の継承を行うためとも言われている。人材の育成は非常に重要であり、製造業のみならず、どの業種でも同様のことが言えるはず。人材育成のポイントはどこにあるのか。

▼トヨタ自動車には、創業当時から脈々と受け継がれてきた『モノづくりは人づくり』という言葉がある。その言葉に象徴されるように、同社ではモノづくりを通じて人材育成に努めている。野村総合研究所でも同様、脈々と受け継がれてきた企業独自の行動原理があり、それが経営を支える礎となっているのだという。

▼企業によって、人材育成の方法は様々だ。あるIT企業は人材育成ということをあえてせず、学べる環境のみを整えるだけとのこと。「教えないから社員は皆、自分で勉強するようになる」。これがその企業の人材育成方針のようだ。『俺がやらなきゃ誰がやる』をもじった『俺がやらなきゃ誰かやる』は恩師の言葉。人材育成の基本に思えてきたが。(群馬・AN)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら