コラム

2011/12/22

つながることの幸せ(東京・JI)

つながることの幸せ

▼東日本大震災以降、道路のネットワーク性が注目されている。ミッシングリンク(途切れた未整備区間)の解消など、道路をつなぐ事業が改めて重要視され始めた。物資輸送や救急搬送といった防災性の面はもちろん、経済活性化も期待されている。

▼インターネットの世界でも、つながりを求めた「ツイッター」が大人気だ。個人が140字以内で「つぶやき」を書くと、それを見た他人が自由にコメントを送ってくる。多くの著名人も利用しており、彼らに直接コメントを送ることも可能だ。

▼人とのつながりを強めるためには、共に行動することも有効だ。感動を共有し、言葉を交わすことが大事だろう。それは家族だろうと友達だろうと変わりない。だからというわけではないが、先日、1年ぶりに動物園を家族で訪れた。

▼子供たちは、象やサイやカンガルーに大騒ぎ。ライオンバスでは、ガラス越しに襲いかかる猛獣に恐怖を感じつつも楽しんでいた。しかし一番の笑顔を見せたのは「モルモットふれあいコーナー」。動物と直接に触れ合うことを通して、自然とのつながりを感じたのかもしれない。

▼動物園からの帰りは、行きとは別のルートを走る。しばらく行くと、かつて存在していたカーブの続く山道が消え、トンネルもある新しい直線道路ができていた。広々とした道路は走りやすく、快適である。ハンドルを握りながら思わず「こんな道を作ったんだ。気持ち良いね。最高だね」とつぶやいた。助手席の女房がコメントする。「この道は去年も通ったし、そのセリフも去年に聞いた」。どうやら自分の記憶の糸は途中で切れているようだ。(東京・JI)

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