コラム

2011/12/28

心を育てる気持ち(群馬・AN)

心を育てる気持ち

▼愛娘も1歳6カ月を過ぎ、われわれ夫婦の仕草をまねするまでに成長した。マジシャンとして活躍するミスター・マリック氏の『ハンドパワー』の手つきを教えると、娘はすぐに覚えた。その覚えたてのハンドパワーに対し、筆者が倒れたふりをすると、近寄ってきてケラケラと笑う。

▼ただ、娘が必死に行うハンドパワーの仕草に気づかない時もしばしば。すると、娘は真剣な顔で「ウーウー」と口にする。いわゆる「早く倒れろ」といった意味なのだろうが、娘は、そのハンドパワーによって本当に倒せると思っているに違いない。

▼親の背中を見て子は育つ。娘のハンドパワーも確かにその通り。しかし、親子の関係でなくてもその関係が成り立つ場面は多く存在する。例えば、スポーツを通じ、あいさつやマナーを学ぶスポーツ教育もその1つだ。

▼しかし、残念なことに昨今、あいさつのできない子どもが増えているという。きちんとあいさつすることが格好悪いといった感覚が多いとのこと。この大きな要因として、筆者はテレビでのスポーツ選手の言動が大いに関係していると見る。テレビに映る有名スポーツ選手の中には、インタビュー時に無愛想な姿勢を平気で見せる者も多く、それを子どもがまねをしているのではないだろうか。

▼メディアを通じ、その背中を多くの子どもが学んでいる。無愛想な態度でメディアに対応する方々には、自分がお手本にされていることを自覚してもらいもの。であるハンドパワーを覚えた娘の真っ直ぐな気持ちと同様、メディアを通じ、人の心を育てているという気持ちを大切にしてもらいたいものである。(群馬・AN)

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