コラム

2012/01/31

望む「再」と望まぬ「再」(茨城・KM)

望む「再」と望まぬ「再」

▼人気ファッションブランド「DEVILOCK」が主催する音楽イベント「DEVILOCK NIGHT THE FINAL」が、2月25、26日の2日間にわたり幕張メッセで開かれる。ここでHUSKING BEEが7年ぶりに復活。Hi―STANDARDと並んで90年代の日本パンクシーンを牽引したバンドの1夜限りの再結成に注目が集まっている。

▼「再」と言えば、栃木県栃木市は、昨年2月に閉店した「福田屋百貨店栃木店」を市庁舎として再利用する方針。延べ床面積は現庁舎の3・5倍にあたる約2万3000?。改修費用は21億円程度で、新庁舎を建設した場合より44億円ほど安いという。

▼福田屋の閉店発表後、まちの衰退に危機感を感じた栃木商工会議所などは、市役所としての跡地再利用と一階部分へのスーパー誘致を直ちに市に要望。福田屋も店舗の無償譲渡および敷地の適正価格譲渡を提案したという。

▼茨城県の水戸駅北口側の衰退は著しい。周辺商店街などは人の流れを取り戻すため、これまでに何度か市役所の三の丸(旧県庁庁舎)移転を要望してきた。耐震性などの問題からこの話は頓挫したが、東日本大震災で水戸市の庁舎が被災。くしくも市は旧県庁敷地内に仮設庁舎を建設、ことし1月から供用を開始した。

▼望んだ形ではないかもしれないが、市役所機能が北口側にきた。これをきっかけに北口側に少しは人の流れが戻るだろう。しかし仮設はあくまでも仮設だ。この機会を今後どう活かすか、真剣に考え取り組まなければ、仮設庁舎撤去後、かつての市役所や県庁移転後と同じ結果を繰り返す。(茨城・KM)

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