コラム

2012/01/17

本年の漢字に「選」(茨城・MK)

本年の漢字に「選」

▼年頭に当たり、本年の世相を表す漢字を予想してみたい。筆者の考えは「選」である。その理由は、本年は文字通り「選ぶ」年だから。

▼世界を見渡すと、大国アメリカでは大統領選挙が進んでいる。ロシア、フランスでも大統領選挙だ。アジアでも中国で国家主席が交代すると言われる。こじつけのようだが、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)でもトップが代わった。韓国でも大統領選挙が予定されるなど、本年は世界の政治リーダーが大幅に交代するかもしれない。選挙があるということは、有権者が政治を「選ぶ」ことだ。

▼筆者は昨年、世相を表す漢字として「備」を予想した。次の年の選挙に備え準備する年と見込んだのだが、未曽有の大震災や原子力発電所の事故、台風などに見舞われ、あらためて災害への備えが問われた年になった。そのため、趣旨は違うが予想した漢字が該当するのかとも思った。しかし、「絆」が選ばれた。震災後、多くの人が周りの人との結びつきを意識し、誰かとつながっていたいという衝動に駆られたからだろう。漢字の予想は外れたが、人間として見失いがちな、大事なことを教えられた年だったとも思う。

▼本年の選挙は、日本でも行われるのだろうか。消費税増税が政治課題になり、TPP参加問題もある。復興対策も遅らせることができない。もろもろから「選ぶ」時が訪れていると感じるのだが。

▼しかし、選ぶのは選挙に限らない。自分自身についても、その未来を選択することができるはず。将来をしっかりと見据え、選ぶ年にしたいという意味も込めて「選」を選んだ。さて、年末はどうなるだろうか。(茨城・MK)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら