コラム

2012/02/14

梅は咲いたか桜は…(茨城・HN)

梅は咲いたか桜は…

▼私事で恐縮だが、母校、茨城県常陸太田市立瑞龍小学校が閉校されることになった。創立139年の歴史にピリオドを打つ。4月から小学生になる娘を母校に通わせることができなくて残念だ。

▼しかし暗いニュースばかりではない。校庭の真ん中に堂々とそびえ立つ桜。地元から『瑞桜』と名付けられ、ここ数年、県内外から花見に訪れる。その噂を聞きつけてか、一昨年にはAKB48のメンバーが、桜にちなんだ曲のプロモーションを撮影。ことし1月には、乙武洋匡さんらが映画の撮影に。映画の内容は割愛させて頂くが、このロケ地が話題となり観光面につながれば幸いだ。

▼明るい話題と言えば、日本三名園のひとつ、茨城県水戸市の偕楽園で好文亭が震災から復旧し、全面開園となった。県が「水戸の梅まつり」までを目標に取り組んでいた。日本一の梅園で有名な偕楽園。その復旧を支えたのは、偕楽園・弘道館復興支援の会による募金だった。県へ訪れた和田祐之介会長は、地元の小学生までもが募金活動やガイド役を自発的に行っていたことに感銘を受け、土木部長へさらなる機能強化を求めた。

▼さて冒頭の『瑞桜』だが、小学校が廃校となっても、保存の動きが地元で広まっている。昨年、地元が会場となった「第24回巨木を語ろう全国フォーラム」では、この桜をテーマに在校生が創作ミュージカルを披露。巨木の持つ力強さを生徒が伸び伸びと表現した。

▼桜が満開になるころ、母校に通う子供たちの姿は、もう見られない。だが『瑞桜』は、偕楽園の梅のように、これからも訪れる人たちの心を和ませてくれることだろう。(茨城・HN)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら