コラム

2012/02/24

人口爆発、危惧される将来(茨城・KK)

人口爆発、危惧される将来

▼昨年10月31日、世界の人口が70億人に到達した。筆者が小学生の頃は、確か30億人だったと記憶している。2007年の世界陸上大阪大会で、優勝選手に対し、アナウンサー氏が「67億人分の1!」と祝福したシーンに「人口がそんなに増えたのか?」とずいぶんと驚かされたものだが。

▼西暦1年、世界の人口は3億人と推定されている。倍の6億人になったのが1650年頃。12億人になったのは1850年頃、いっきに200年で2倍になっている。そこから、さらにほぼ倍の25億人になったのは1950年頃、この間は100年だ。1988年に50億人と、倍々のケースが続く。

▼イギリスの経済学者ロバート・マルサスは著書『人口論』で、人口は1・2・4・8…と等比級数で増えていくが、食料生産は1・2・3・4…と算術級数でしか増やすことはできない。いずれ破綻すると主張した。しかし、彼の予測に反して、食料生産は人口の伸びをはるかにしのいで増加。

▼この50年間を見ても、人口増加2・5倍に対して、食料生産は穀物3・2倍、肉6倍、魚6・9倍に増えている。しかし、世界中で、10億人が飢餓状態に陥っている。先進国の生活は、多くの人の犠牲の上に成り立っているのは明白。

▼生活を維持するのに必要な1人当たりの陸地および水域の面積を表わす「エコロジカル・フットプリント」という指数がある。日本人は、4・1ヘクタールを使って生活している。世界の平均は、1・8ヘクタールしかないのだ。世界中の人を養うためには、地球1・4個が必要とされる。地球と人類の将来のために、英知を結集すべき時が来ている。(茨城・KK)

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